March 6, 2004

規範文法と科学文法

英語学の文法研究に大きく2つがあるようです.
・規範文法 (prescriptive grammar)
 ⇒「正しい」文法を定めると同時に、そこから外れた「間違った」文法を禁止する。
・記述文法 (descriptive grammar)
 ⇒言語事実は観察されるがままに記述し、分析すべきであるとする。

英文法は,上記のおおむね上位概念である2つの概念,すなわち,art(技)としての文法とscienceとしての文法として捉えるのがいいようです.Murrayの「英文法」(18世紀)の流れを組む言語運用を目標としている規範文法はartであり,一方,科学文法はscienceであり,現象の観察,法則化を行う.

(文法)
1.art : 規範文法-実用文法
   ⇒言葉を正しく書いたり話したりするための技術
2.science : 科学文法-普遍文法-理論文法-記述文法-説明文法
   ⇒言語の法則を見つけるための科学

文法が,ネイティブ的な概念を示すには,分類,分析だけでは良くなく,総合的で原理的な法則が大切ということ.要するに,scineceに裏づけられたartが必要ということになり,artに加えて,統合的で原理的な説明も求められるのだろう.「ここでは、"s"が付きます。」,「この時制はこの形態になります。」だけでなくて,「現在完了時制は、過去の時点で始まった事が、現在までつながりを持っていることを示す。」などの説明が,その概念を把握させると思う.
実用英語の習得にも,科学文法に裏づけられた規範文法が必要になり,比較言語学,語源学,形態論,統語論,音声学は、裏付けのために役立てられる.scineceに裏づけられたartの感覚を,子供が言語を学ぶように経験的に知るのが本来自然なのだろう.

投稿者 triton : March 6, 2004 5:08 PM